夏も終わり秋がやってまいりました。
皆さんは芋、食べますか。
栗、食べますか。
私は両方食う!!!
今年の夏はGoToキャンペーン利用して旅行なんか行ってしまいました。
コロナ禍の夏を地味ーに楽しんでしまいました。
でも本当は暑い夏は好きじゃない。
あまのじゃくな三十路、それが私ヤッチめん。
夏が過ぎて嬉しかったりする。
話変わって皆さん、
知っていますか?
日本の中に『メキシコ通り』なるものがあることを。
タコスの露店が連なって出ていそうなこの通りは、千葉県夷隅郡大多喜町にあります。
ここですね。
チーバくんの臀部あたりです。
実際のメキシコ通りはこんなところです。とても自然豊かで穏やかな感じ。
野生のマリアッチも出て来ないであろう、ザ・自然豊かな日本の田舎といったこの通り。
私の実家付近に近い雰囲気。なんだか懐かしい。
なぜこんな穏やかな場所に、字面激強なメキシコ通りなるものが生まれたのか。
それを今回ご紹介したいと思います。
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はじまりは今から約400年前の1609年(慶長14年)9月のこと。
江戸幕府の時代で、徳川家康が駿府城で隠居生活を送っていた頃。
スペインの貴族であり植民地政治家のロドリゴ・デ・ビベロが乗った船が台風で難破してしまいます。
フィリピンから、現在のメキシコであるヌエバ・エスパーニャのアカプルコに向かう途中でした。
ロドリゴ・デ・ビベロ氏は日本ではドン・ロドリゴという呼び名で知られたそう。
この記事の中では、以下「ロドっち」と呼ぶこととします。
残念ながら、異論は締め切りました。
ロドっちの乗ったサン・フランシスコ号は岩に乗り上げてしまい、
たくさんの船員が岩和田村(現:千葉県夷隅軍御宿町)の浜に打ち上げられます。
他の船員たちと共に地元住民に助けられるロドっち、マジ九死に一生。
体温が低くなっている人は、女性が体温で温めてあげたんだって。
書いてるこっちがテレちゃうZE …
こんな大事件が起きて、岩和田村の管轄である大多喜城では会議が行われます。
『外国人は斬ってしまうべきだ!』
「いや、彼らも人間。ぴえんな状況の人々は助けるべきだ!」
なんてやり取りの末、大多喜城の城主、本多忠朝はロドっちの元へ視察を送ります。
救助されたスペイン人は皆礼儀正しく、視察に送られた人は感動したそう。
その結果を聞いた忠朝、「いいじゃん!助けちゃおう!」という決定を出します。
お分かりかと思いますがセリフは私が考えていますので、当然こんな来週ユニバ行こうよ的なノリではありませんでした。
船員は近くの寺で体を休め、鶏肉や牛肉を食べて回復していきます。
回復した後は大多喜城で本多忠朝の歓待を受けます。
忠朝が「この後どうしたら良いんでしょう?」と徳川幕府に確認したところ、
まず江戸城に行き、駿府城こいや。という命令を受けます。
命令を受けたロドっち一行は、江戸城へ移動、最終的には家康のいる現静岡にある駿府城へ出向くのです。
なんとそこで天下の徳川家康と会見しています。
ロドっちまじ嬉しみ。
約1年間の日本滞在の後、1610年(慶長15年)に家康からウィリアム・アダムスの建造したガレオン船を提供されます。
ちなみに、ウィリアム氏は家康の外交顧問のイングランド人です。
ロドっちは、その船に「サン・ブエナベントゥーラ」と命名します。
『幸運』みたいな意味があるそうです。
サン・ブエナベントゥーラには、ヌエバ・エスパーニャとの交流拡大を目指す家康の使節、アロンソ・ムニョス神父や京の商人である田中勝介などなど、さまざまな人たちが同乗しました。
ご一行はそれに乗ってヌエバ・エスパーニャへ旅立つのです。
さよならロドっち、さよなら…。
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こんな出来事があって、あの通りは『メキシコ通り』という名前がつけられたんですね。
うーん、歴史とは面白いものです。
ロドっちは日本にいた1年間を書記としてまとめていました。
村上直次郎によって訳されたものが、ロドっち滞在のだいぶ後になって『ドン・ロドリゴ日本見聞録』として公刊されています。
「あそこのメキシコ通りの佐藤さん家の息子さん、東大受かったらしいわよ〜。」という違和感のある立ち話もしたりするんでしょうかね。
ちなみに現在、ロドっち一行が大多喜城に立ち寄る際に通ったコースを走るロドリゴ駅伝が、御宿町、いすみ市、大多喜町で開催されているそうです。
こんな風に400年経った今でも他の国との交流が、何かの名前として残っている。
なんだか不思議なことですが、ほんのり嬉しいことですね。
興味のある方は、ロドリゴ駅伝に参加してみてはいかがでしょうか?
私には無理です。
昔新宿駅で階段を転げ落ちた時のヒザの爆弾がいまだにウズいている気がするからです。
皆さんも関節ぶっ壊さないようにほどほどに体を動かしましょう。
それでは皆さま、Hasta la próxima!